「説明するのが下手っ!」
…と、上司に叱られたのがきっかけで 昨年の夏やってきたKさん。
「顔が暗いので基礎からお願いしたいです。」
ということで、顔、口元の筋肉鍛錬からレッスン開始。
はじめの半年、「ちょっと他の予定が。」「職場環境がかわって。」
と、レッスンがだんだんと不規則になり、
直前キャンセルや変更が続くようになりました。
予約=契約 ですから当方としては大変困ります。
自宅での繰り返し訓練は怠りがち。職場でのチャンスはスルー。
「宿題?あ〜ちょっとなんか、やる時間がなくて」。
覇気がない。もう辞めるつもりかな?と常に感じていました。
そこでいつの日か、彼に伝えました。
お金も時間もかけて「身を運んでくる」
のに、内容が「身に付かない」のであれば、意味は無し。
教室に来た事で「大丈夫」と錯覚をしてはだめ。
「出来ない」のではなく「本気でしようとしない」だけです。
しなかった理由を自分以外に押しつけてはただの言い訳。
「忙しくて…時間がなくて…」 ? いいえ。
本当に忙しい人は時間の作り方が上手です。だから忙しいのです。
忙しくない人は 決まって
「忙しくて時間がなかった だから仕方が無かった」と言います。
私も20代の頃、後者でした。すべては他人が気づかせてくれます。
…と、偉そうにぶってしまった後、
Kさんに受け止める準備ができていたかしら…と 懸念していたら。
彼はその日以来、きちんとスケジュールを自分で動かし、
先約を重視してキャンセルをしなくなりました。受講インターバルも計算して無理の無い計画で予約し、宿題も90%はしてきます。
そして、私と交わした約束
大きな声で話す事 曇った顔を決して人前で見せぬ事
息を吐きながら話す事 背筋を伸ばしてまっすぐ前を見て歩く事
この4つを、毎日しっかり守っています。
当初、言い訳によく使っていた学生時代の事故の後遺症。
その長年耐えてきた背骨の痛みも、自分への約束を習慣化してからほとんど感じないそうです。
そして今。順調に「説明」の方法を学びつつあるKさん。
意外にも、発想と表現が他者にはない新鮮な切り口です。
「え〜普通に感じたままに言ってるだけやけど…?」
そうや!そうなんや!その君の「普通」が案外凄いかも!
考えるな!感じるのだ!(笑)
一つの事象に対してのアプローチの方向を多様に持ち合わせ、
思いもよらない方向から入り込んできます。
そしてそれはとても受け取りやすく判りやすい。
最近部下が出来たというKさんの 花開く才能に期待!
まだコメントはありません。